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📝 編集部メモ
電気自動車(EV)やドローンなどの分野において、中国は驚異的な技術的台頭を見せている。一方、マクロ経済は深刻な苦境に陥っており、「はたしてどちらが中国の実態を表しているのか?」と人々はよく尋ねる。
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電気自動車(EV)やドローンなどの分野において、中国は驚異的な技術的台頭を見せている。一方、マクロ経済は深刻な苦境に陥っており、「はたしてどちらが中国の実態を表しているのか?」と人々はよく尋ねる。
どちらの姿も真実であり、ただ全体像ではないだけだ。今の中国は「高技術・低生産性の罠」に陥っている。これは、米国際貿易委員会(ITC)による2020年の先見明快な報告書に記述されているとおりだ。
■イノベーションは、経済のリーダーシップを意味しない
技術革新それ自体が成長を生み出すわけではない。そうではなく、企業がイノベーションをいかにして経済的価値へと変換するかを突き止めたときにこそ、成長は起こるのだ。
だからこそ、広く引用されている世界イノベーション指数(GII)のような中国の実力の測定基準は、全体的な経済パフォーマンスの予測指標としてはまったく適していない。
13年、中国のGIIの順位は35位だった。それが25年までに10位に達し、ドイツ、日本、フランス、イスラエルを追い抜いた。他の中位~上位の所得国の中で、次に高かったのは34位のマレーシアだった。したがって、中国の進歩は間違いなく驚異的である。
しかし、GIIには全体の経済パフォーマンスの予測指標としての限界がある。確かに、貧しい国が豊かになるにつれて、GIIスコアの向上はその要素の一部となる。しかし、一度国が豊かになってしまうと、そう単純にはいかない。それどころか、25年の上位20カ国の間では、GIIのランキングと成長率との間に相関関係は見られなかった。結果として、ITCは20年の先見的なコメントの中で、「中国のGIIランキングが上昇しているにもかかわらず、中国自身の成長率と生産性の伸びは低下している」と記している。
1980年代の日本と同様に、中国は「二重経済」に苦しんでいる。これは、世界を驚かせる超高生産性で輸出志向のセクターと、経済の足を引っ張るさらに大規模な国内志向で低生産性のセクターとのハイブリッド(混成)である。日本や欧米の政策立案者は、主に経済の目覚ましい部分に目を奪われがちだ。なぜなら、それらが自国に影響を与えるものだからだ。
中国の巨大なスーパースターの中には、電気自動車(EV)、ドローン、太陽エネルギー、そしてバッテリーなどがある。これらの製品に対する世界的な需要は指数関数的に成長しており、中国はその需要を満たすうえで他を圧倒している。
■スーパースター・セクターは中国の「二重経済」のほんの一部
さらに、セクター間における生産性(労働者1人当たりのGDP)の格差は大きい。製造業は最も効率が高いが、サブセクター(下位部門)間では大きな違いがある。24年、工場は中国の全労働者の18%を雇用していたが、GDPの25%を生み出した。対照的に、中国人の22%が農業に従事していたが、彼らが生み出したのはGDPのわずか7%だった。工場の生産性を100とカウントすると、農業は22、卸売・小売業は47、建設業は72にとどまる。それにもかかわらず、これらの遅れをとっているセクターが、全雇用のほぼ半分(45%)を占めているのだ。
特定のセクターにおける一部の中国企業が、たとえば全固体電池などの顕著な技術的成果を上げている一方で、これらの進歩は同じセクター内の一般的な企業には普及していない。
世界銀行の報告書「成長の堅固な企業基盤(Firm Foundations of Growth)」は、中国の業績が非常に好調だった98年~07年の期間においてさえ、この「最優秀層とそれ以外」の乖離がすでに問題になっていたことを示した。
生産性が最も高い上位10%の製造企業は、工場労働力の33%を雇用していたが、企業内における生産性成長の60%を占めていた。対照的に、下位70%の企業は工場労働者のほぼ40%を雇用していたが、企業内の生産性成長のわずか15%しか占めていなかった。
経済がより停滞するようになるにつれ、この最優秀層とそれ以外の乖離が過去15年間で悪化したことは疑いない。そして、製造業以外ではおそらくさらに悪い状態だろう。残念ながら、最近の期間におけるこの問題に関する信頼できるデータは入手できない。
さらに悪いことに、膨大な数のゾンビ企業が人工呼吸器によって延命されている。そのせいですなわち、それらの資源をより有効に活用できるはずの主体から、労働、資本、金融、不動産といった資源が奪われ、結果として成長を押し下げている。
中国の自動車セクターを考えてみよう。BYD、吉利、奇瑞など、世界に通用する何十もの中国企業と並んで、約230社もの不振企業が存在する。そのうちの100社近くは、年間販売台数が1万台未満だ。その結果、中国は国内や海外で販売できる量の2倍の自動車を生産する能力を持ってしまっている。これが最優秀な企業を苦しめる価格競争を招いた。
中国は、実質的にGDPをほとんど生み出さない工場に、多額の投資を無駄にしてきたのだ。このような過剰生産能力は多くの産業で見られる。中国は、過剰生産能力に悩まされているセクターからの輸出で世界を埋め尽くそうとしている。
年を追うごとに、中国では利息の支払いさえ賄うに足りる利益を上げられない企業の割合が上昇している。ダラス連邦準備銀行のエコノミストたちの報告によると、ゾンビ企業が保有する製造業資産の割合は、20年の4%から24年には11%に上昇した。GDPの半分を占めるサービス業では、ゾンビ企業の資産割合は17%に達している。
■新興企業の参入が停滞
すべての経済は、より古く生産性の低い企業に取って代わる、新しい、より革新的な企業の参入を必要とする。それは経済における適者生存に相当するものだ。したがって、07年~08年に至るまでの期間において、中国の目覚ましい製造業生産性成長の3分の2が新企業の参入によるものだったことは、驚くにあたらない。
しかし、新企業の参入とその工場雇用に占める割合は07年頃にピークを迎え、その後13年にかけて急激に減少した。雇用のシェアは、デジタル集約型セクターでは07年の25%から13年には15%に減少し、その他の製造業では20%から10%に減少した。それ以降、その割合がさらに低下したことは疑いない。新企業の参入が鈍化するにつれて、生産性の伸びも鈍化したのは偶然ではない。
中国はより多くの投資を積み重ねることで労働生産性を高めようとしている。しかし、経済が成熟するにつれて、投資は収益逓減に直面する。
■「より良い投資」ではなく、「より多くの投資」をしている
労働者により多くのコンピュータを与えることは彼らの生産性を高めるが、10年製のコンピュータを26年製のコンピュータに置き換えるほうがさらに役立つ。より多くの企業がより優れた技術を活用できるよう手助けするのではなく、過剰な投資に執着していることが、現在の中国が苦戦している主な原因だ。
全要素生産性(TFP)は、そうしたアップグレードの恩恵を捉える尺度である。それは狭い意味での技術だけでなく、企業がそのイノベーションをいかにうまく利用しているかを含んでいる。長期的に見れば、国が順調に成長するためには、単に大量の投資を行うだけでなく、健全なTFPが必要なのだ。
鄧小平の改革が始まった80年から09年まで、労働者1人当たりのGDP成長率は年率9.3%という驚異的なペースに加速し、この飛躍の3分の1はTFPの成長によるものだった。しかし年が経つにつれ、TFPの成長ペースはますます減速していった。最終的に世界銀行によると、13年から22年(データが入手可能な最新の年)までのすべての年で、TFPの成長率はマイナスとなった。
もし中国が苦境にあるとすれば、それは中国の奇跡を生み出した多くの政策を逆転させるという習近平の決定の結果である。北京(中国政府)は、これらの欠陥に向き合う代わりに、経済の欠点を指摘して経済を「中傷」することを国家安全法違反としている。
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📝 編集部コメント
「EV躍進でも「ゾンビ企業」から目を背ける中国、まやかしの“二重経済”でこれから迎える長期低迷の罠」について。突然のニュースに驚いた方も多かったのではないでしょうか。 ネット上でも多くのコメントが寄せられており、関心の高さがうかがえます。 みなさんはこの件についてどのようにお考えですか?